ホームページ移行のお知らせ
くま鍼灸院のホームページが今までのサイトが閉鎖することとなり下記のURLへ移行しましたのでよろしくお願いします。
http://kumashinq.o.oo7.jp/
9月21日に渋谷・ヒカリエにて不妊鍼灸ネットワーク研修会が行われました。
ヒカリエでの研修会なんて今後あるのかどうか・・・(笑)とても贅沢な環境でした!
講義は東邦大学名誉教授の久保春海先生による「不妊予防について」、人間総合科学大学の鍵谷方子先生による「子宮・卵巣の神経性調節について」、福島県立医科大学の鈴木雅雄先生による「臨床研究のいろは」。なかなか聴くことができない貴重な講師陣による内容の濃い研修会で大変勉強になりました。正直内容が深すぎて頭の整理がついておりません(笑)
また僭越ながらご指名ということで症例発表をさせていただきました。
「多嚢胞性卵巣の症例からインスリン抵抗性に関する考察」としてお話しさせていただきました。不妊要因とインスリン抵抗性に関してとても関心があったので改めて勉強できる機会となりました。
内容はさておき、研修会を通して多くの収穫がありました。
普段いかに分かったふりをしていたかと…(^_^;)
まだ整理がついてませんが、復習して患者さんのためになるように臨床に落とし込んでいきたいと思います(^_-)-☆
当院スタッフのケイさんの子育て講座が9月8日(月)に飯田おもちゃミュージアムグリュンにて行われます!
タイトルは「ママのためのストレッチ&子育て座談会」(*^^)v
子育て中のお母さん、少し体を動かして心と体をリフレッシュしてみませんか!
お子さんのこと、ご自身のカラダのことでもなんでも遠慮なくご相談ください(^_^)/
助産師さんの立場から暖かくお答えして頂けます(*^^)v
若干空きがあるようですのでお早めにお申し込みを(^_^)/
おはようございます!くま鍼灸院の熊谷です(*^_^*)
日本代表ギリシャにも勝てませんでしたね・・・残念(+_+)
コンディションをベストにもってくることがいかに難しいことなのか改めて感じますね。
先日不妊鍼灸ネットワーク研修会が不妊鍼灸の聖地、名古屋の明生鍼灸院にて行われました。明生鍼灸院は全国でも指折りの実績を誇るいわば不妊鍼灸のパイオニア的鍼灸院です。そこで実技を含めて最先端の治療を学べるということはとてもありがたいことです。
この会の一つの特徴として入会審査があります。明らかな商業主義、悪質なPR、倫理観のない鍼灸院、この会の本質に沿わないと判断された場合は入会を拒否されてしまいます。その理由は今回の研修会に先立って会長の中村一徳先生より発信された下記の設立目的の声明をご覧いただければと思います。
https://www.youtube.com/embed/kKKwqGVOv40
いかがでしたか!?私たちは「赤ちゃんを望む患者さん」に対して納得のいく説明の上、より効果的で、良質な不妊鍼灸を提供するために全国から集まる30名ほどの鍼灸師と共に学んでおります。
効果の実感しにくい不妊症という領域だけに、より真剣に取り組まなければいけないと常に感じております。さらなるレベルアップを目指してさらに学んでいきますので何でもご相談ください!
くま鍼灸院の熊谷です!暖かくなってきましたね(*^_^*)
くま鍼灸院も今年の5月8日で13周年を迎えることになりました!
そこでこんな企画を行うこととなりました!昨年より検討していた企画がやっと実現しそうです!
わくわく手相の手相鑑定師、代田さんのご厚意により出張鑑定して頂けることになりました。
30分3000円のところ今回だけ特別に2500円で鑑定していただけます。
限定10名の完全予約制ですのでお電話にてご予約ください。
TEL0265-32-1218 くま鍼灸院
お早めにご予約ください(^_^)/
こんにちは(*^_^*)くま鍼灸院の熊谷です!
先日3月30日に飯田市立病院周産期センター主催の『ありがとう命を』というイベントがありました!
第1部は死産の経験のある井上文子さんの講演と井上ご夫婦、長谷川充子助産師長のトークセッション。完全に涙腺が崩壊し終始涙・・・。
死産の話なんて皆さんもしかしたら聞きたくない話かもしれませんよね・・・!?そんなつらい話、縁がない方がいいのかもしれませんが、そこと向き合うことによって大事なメッセージを感じることができるかもしれません。
世の中で一番辛いことってもしかしたら、自分の子を亡くすことなんじゃないかと思います。それは流産であれ、死産であれ、生後であれ同じじゃないかと…。
私たちも2回流産の経験をしました。妻はそのことでものすごく体調を崩しました。
しかし井上さんの話を聞き、自分たちの経験を照らし合わせて今感じることは、『先に旅立つ子の強烈なメッセージと深い悲しみから与えられるエネルギーはとてつもなく大きい』ということです。後になってみないとわからないことですが、その悲しみを乗り越え、その子のメッセージを感じたとき、『あの子のおかげで…』とその子がやってきてくれたことに感謝の思いが沸いてきます。だからこそ与えられた命を精一杯輝かせることが私たちの使命なのではないかと強く感じました!!
第2部は橋本昌彦さんの『いのちのコンサート』でした。私にとってはとても心のなごむ声で、心があらわれた感じがしました。魂のチューニングにはとってもいい歌です!皆さん涙していましたが、私は涙というよりは本当に幸せな気分になりました!
ネットでも聞けますので是非(^_^)/
こんにちは(*^_^*)くま鍼灸院の熊谷です!
先日3月23日(日)に名古屋で国際和合医学会に参加してきました。午前中は、木村拓也(キムタク)のお母さん、木村まさ子さんのお話をお聞きしました。「病も口から、幸せも口から」というテーマで、命を頂くことの大切さ、言葉の大切さをお話頂きました。キムタクに似ているか!?というと…??ですが、さすがキムタクのお母さんという感じでした!
午後は今うわさの医師、内海聡先生による「薬が病気をつくる、医師が語る現代医学不要の真実」というテーマのお話。書籍、インターネット上での印象とは違うとても気さくな先生でした(*^_^*)内容もとても面白いものでしたよ!現代医学界のテロリストか!?しいては現代の高杉晋作か!?とささやかれておりますが、彼の話はとても衝撃的で目が覚めるようなお話です(笑)
この情報が氾濫している現代において何を信じ採用するかは、人それぞれでいいかと思います。世に出回っている健康法でも、まるっきり正反対のものとかあるくらいですから、全員にあてはまるものなどないのだと思います。個人差があるという前提のもと、自分にとって大事だと思える情報だけ採用していったらいいのかな、と思っております。
これからは思い込みを捨てて、いろんな情報に耳を傾け、冷静に判断できる俯瞰力(ふかんりょく)が必要なのかもしれませんね。
内海先生は『医学不要論』などたくさんの書籍を出しておりますので興味がある方はぜひご覧ください(^_-)-☆
「皆様、はじめまして!この度くま鍼灸院のスタッフとなりました鍼灸師の飯塚大賀と申します。出身は長野県の白馬村で山奥よりやって参りました。飯田での生活は7年目。その中で結婚もさせて頂きました(*^^)v以前は飯田市内の接骨院で勤務しておりましたが、鍼灸師としてのレベルアップを目指し、新たな環境でチャレンジしたいと思っております!笑顔とまごころを大切にして少しでも皆様のお力になれるように頑張ってまいりますのでお気軽にお話し下さいね(^_-)-☆どうぞよろしくお願いします(^_^)/」
院長>飯塚先生は鍼灸師として6年間のキャリアがあり、大変優秀な鍼灸師です。前の職場のスタッフや患者さんからの評価はとても高く、誰もが「優しくいい先生だ!」と口を揃えて言います。共通の友人の縁もあり、鍼灸師としての思いも共有できたことにより、この度、共にレベルアップを目指すこととなりました!寅年生まれの大賀(タイガー)です!ニックネームは『トラちゃん』です(^_^)/トラっぽくないですが(笑)『飯塚先生』『トラ先生』でお願いします!
『人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に』という森信三先生のお言葉があります。
まさに人の縁というのはこういうことなのかな、と感じております。今回のスタッフとの縁もまさにその通り!マッチングするときってそんなもんなんだと思います。優秀な人材に恵まれて、より一層皆さんのお力になれるのではないかと思っております。少しずつ形にしていきますのでご期待ください(^_-)-☆
「皆さん、こんにちは(*^。^*) 出産現場、母乳相談、婦人科外来、子育て支援センター、フィットネスクラブなどの勤務を経て、くま鍼灸院のスタッフとなりました、助産師の宮澤恵子です(*^^)vすべての年代の女性の健康サポーターとなりたいと思っております。カラダのこと、ココロのこと、生活のこと・・・何でもお話ししていきましょう!皆様に『笑顔』と『元気(おもしろさ!?)』をお届けします!どうぞよろしくお願いします(^_^)/」
院長>宮澤さんは、日本マタニティフィットネス教会認定インストラクター、飯田市立病院両親学級スタッフなど普通の!?助産師さんとは違った経歴の持ち主です(笑)
彼女の患者さんに対する愛情と助産師としての能力は以前より高く評価しておりました。この度、当院のコンセプトと彼女のビジョンがお互い共感したことにより、このような状況が実現しました!
『鍼灸院に助産師さん…!?』って思われる方も多いと思いますが、とても大きな力となっております。現在でもベビーサークルなどの院外活動もされており、今後いろんな形で女性に対する応援をしていきたいと考えておりますのでご期待ください(^_-)-☆
女性のココロとカラダの専門家ですのでお困りのことがございましたら遠慮なくご相談ください!ニックネームは『ケイさん』でお願いします(^_^)/
早いものでもう4月、新年度の始まりですね!我が家の長女(奈々)も保育園を卒業し、4月から1年生になりました(*^^)v次女(真奈)は1歳9ヶ月。患者さん方にも可愛がって頂き、のんびりとマイペースに育っております(*^_^*)本当に多くの方々に見守られ、支えられて本当に幸せだなと感じる今日この頃です。
くま鍼灸院も今年に入り大きく体制が変わりました。また後ほどご紹介させて頂きますが、思いを共にできるスタッフが仲間入りしました!新しい体制になり大きく可能性が広がりました。また『くま鍼灸院』は、どうありたいかということも明確になってきました。『くま鍼灸院』は普通の鍼灸院では終わりたくないのです!
今年度のくま鍼灸院のスローガンは、先日のミーティングで「国民に必要とされるココロとカラダの応援団」とさせて頂きました!
コンセプトとしては、
①妊娠、出産、子育てを応援する鍼灸院
②現代医学からあふれる患者さんのケア
②医療機関、代替医療とのつながりにより、より充実した医療の提供
④患者さんの不安や心配を解消するための相談業務
を掲げております(*^^)v
今の医療を考えたとき、私たちにどのような役割、使命があるのか、真剣に考えてみました!必ず私たちでなければできない役割があるのではないかと思っております。
現代の医学は、大変な進歩を遂げた半面、その陰が色濃くなっているところもあるのではないかと感じております。私たちは現代医学を否定する立場でなく、今の医療だけでは十分でないところの補いができればと思っております。当然私たちも十分なわけでもなく、その一端を担えるに過ぎないでしょう。だからこそいろんなつながりが必要ではないかと感じております。まだまだ不完全な状態ですが、徐々に体制を整えていきたいと思っておりますので応援よろしくお願いします。
出会いと別れ『いのち』について考える
コンサート&トークショーが3月30日(日)14:00~飯田女子短期大学にて開催されます。
この企画は飯田市立病院産婦人科の 助産師さんたちの主催で開催されます。助産師さんたちがおすすめする企画というだけで十分魅力的ですよね!とても感動的な時間になることは間違いないでしょう(^_-)-☆
第1部はシンガーソングライターの橋本昌彦さんによるコンサート。https://www.youtube.com/watch?v=GkVfJaKzaTI
橋本さんは親子の愛を育む音楽活動を行い、NHKのテレビ番組「あさイチ」で取り上げられるなど今話題の人物です。彼な優しい歌声と心温まる歌詞に母親たちの間で涙があふれると大反響を呼んでいるそうです。
第2部はソーシャルワーカーの井上文子さんと助産師の長谷川充子さんによるトークショーが行われます。井上さんは2005年に長女を出産予定日2日前に死産した経験があり、2007年に長男を出産し、現在は乳がんの闘病中であるという壮絶な人生を歩みながら、前向きに向き合っております。長谷川さんとの共同出版「赤ちゃんの死へのまなざし」などの執筆も行っております。
長谷川充子さんは飯田市南信濃村出身で現在は湘南厚木病院助産師長を務めています。命の尊厳について子供たちに伝える活動やお産に対する取り組みが雑誌や本などで取り上げられ、日本のみならず海外でも活躍されております。
どなたでも参加できるそうです。たまには限りある「命」についてなんとなく考えてみませんか。
少し前の信濃毎日新聞ですが・・・(^_^;)記者の方に私が講師を務めた勉強会のことを取り上げていただきました!
本人が一番びっくり!っていうか恥ずかしいというか・・・(苦笑)
当初はそんな予定ではなかったのですが、偶然が重なり・・・こういうのをセレンディピティ(偶然の幸福)っていうんでしょうね(^_-)-☆
内容はと言いますと、不妊症に関する基礎的な話から不妊鍼灸の実践的な話まで2時間ほど実技を交えてお話しさせていただきました。
不妊や妊娠に関しては非常に関心が高まっているだけに、皆さんの真剣な様子がうかがえました。
こちらも一生懸命お話しさせていただきましたが、まだまだ課題がいっぱいですね(^_^;)
どのような患者さんもそうですが、その患者さんの気持ちを考えたら真剣に向き合い、取り組まなければいけないと改めて感じます。
不妊鍼灸にはいろんな可能性が秘められているように思います。
ただ鍼をすれば妊娠するといった簡単なものではないけど、妊娠、出産、子育てにおいてカラダと向き合うことの重要性を伝えることができるのではないかと思っております。
妊娠を望む皆様の幸せのためにさらに頑張っていきたいと思います(^_^)/
先日不妊鍼灸ネットワークの今年度第3回研修会が京都で行われ参加させていただきました。
今回もかなりハイレベルな内容の濃い研修会となりました。
内容は以下の通りです。
1、なかむら第二針療所における妊娠率発表と手法
(1)自然妊娠及び人工授精妊娠群における妊娠までの平均所用周期数(約4周期)
(2)育卵治療中に離脱しなかった患者84人の最終妊娠率(約75%)
2、日本初、超音波による不妊治療での全症例報告
(1)症例が予想以上に多すぎて分析未完成の為に、次回へ繰り越し
(2)超音波実体験は前夜研修会にて希望者に行った
3、同時期複数個採卵し、先行移植で妊娠できず、
続く移植で妊娠率が有意に上昇したパイオネクス貼付の5症例報告
(1)諸種免疫疾患(全頭型脱毛など)の改善から得られた手法の着床障害への応用理論
(2)鍼灸治療と組み合わせた実際の方法
4、私たちが利用するデータが、先達のいかに壮絶な研究努力の結果であるか
(1)授精後の時間的経過と授精卵の状態の分析をどのような手法で解明したか
(2)排卵前の性交渉の時期と妊娠率の算定がどのような研究方法で分析されたか
1、なかむら第二針療所における様々な初診患者への対応
(1)人工授精段階の不妊患者
(2)体外授精反復不成功の不妊患者
2、長期通院患者にまつわるお話
(1)三瓶鍼療院より
(2)アキュラ鍼灸院より
(3)明生鍼灸院より
(4)全会員による任意発言
以上
このネットワークは、いかに妊娠率を上げれる不妊鍼灸を確立するかということを考える研究会です。
おそらく全国でも最先端の不妊鍼灸の研究会ではないでしょうか。
純粋にここまで不妊患者さんのことを考えている会はなかなか無いように思います。
当院においても毎週新患さんが来てくれて、妊娠される方も増えてきておりますが、全国で指折りの先生方の話を聞くともっともっと頑張らなければと改めて感じますね(^_-)-☆
こんにちは。寒い日が続きますね。
以前よりささやかれている「卵子の老化」について河合蘭さんの記事がありましたので掲載させていただきます。正しい認識を持つことはとても大事だと思います!
1.「女性は卵子が老化し始めたら、もう産めない」という誤解
本当のところ何歳まで産めるの?
卵子の老化はとても長い年月をかけて進行します。ですから、卵子の老化が指摘される年齢になっても、妊娠しなくなるのではなく、その力が少しずつ減っていくだけです。実際には、避妊をやめてから授かるまで月数、もしくは年数がかかるようになります。
よく「避妊をやめたら数ヶ月後には妊婦になると思っていた」という人がいますが、30代妊娠ではなかなかそうはいかないわけです。それでも、生殖機能が正常で性生活もある男女であれば、時間はかかっても基本的に妊娠します。
避妊をしないで、若い頃からたくさん子どもを産んできた人の出産年齢を見ると、少しずつ間隔があくようになっていくので、そのことがよくわかります。20代では2年おきに1人産んでいた人が、同じ人なのに40歳になると3~4年に1人になったりするのです。
1ヶ月のうち一番よく妊娠する日(排卵日の2日前)に性生活を持った場合の妊娠率を調べた統計では、女性が35~39歳の場合、3割が妊娠しました。(1)
この妊娠率は、19~26歳の半分くらいです。ですから35歳を過ぎると20代前半の半分の妊娠力になっていますね。それでも、妊娠しないわけではありません。特に30代のうちなら、排卵日を意識していれば、そんなに幾歳月をかけなくても妊娠するはずです。
ただ、待てる年齢に限界はありますし、排卵日を意識するのは実際には手間のかかることです。漫然と待っていると時間切れになることもあるので、なかなか妊娠しないようなら受診するなど、高齢になった女性は気をつけなければならないのです。
2.「卵子は35歳を過ぎると急激に老化し始める」という誤解
「34歳はセーフ、35歳はアウト」と思うのも、大きな誤解です。先に述べたように、妊娠力は少しずつ低下します。
35歳という年齢はどうかというところですが、妊娠力の低下は35歳よりもっと早いとも言えるし、もっと遅いとも言えるでしょう。
前述の、自然妊娠を調べた研究では、妊娠率は20代後半にはもう低下し始めました。体外受精ではもう少し遅れて、妊娠率は32歳くらいから低下し始めます。ただ、先ほど書いたように、老化の始まりはわずかな変化でしかありません。ですから、妊娠力の低下が実感され、さらに深刻になるまでにはまだ時間があります。
また、妊娠力の低下は毎年同じように下がっていくのではなく「変わり目」の年齢があります。その変わり目を超えると妊娠しにくいという実感が出てくるかもしれません。
急激な低下が始まる変わり目年齢としては、35歳と考える医師はあまりいなくて、一般的に37~38歳と言われています。さらに40代、それも42~43歳になると、また一段と状況が厳しくなります。
ここであげた年齢はみんな、昔から言われている「女の厄年」に近い数字です。女性の厄年は33歳と37歳です。昔の人は身体の節目についてよく知っていたんですね。
3.「精子は老化しない」という誤解
卵子は胎児の時期に700万個作られて、その後は作られません。それは、卵子を作る卵祖細胞がなくなってしまうからです。
これにひきかえ、精子を作る精粗細胞は生涯精巣にあります。そして精子を1日一億個も作り続けるので、精子は常に若いということになっています。
それでも、精子に老化がないかといえば、そんなことはありません。先の研究報告でも、若い女性は男性の年齢は関係ないのですが、30代後半の女性では、パートナーが5歳以上年上、つまり40歳以上の場合は妊娠率が3分の2くらいに低下しました。
精子バンクに精子を提供するドナー男性にも年齢制限があるのが普通で、それは50歳くらいのことが多いようです。
精子の老化は女性に較べてとてもゆるやかなのですが、若い時から精子を作る機能が弱い男性、特に年齢が高い男性の場合は加齢の影響が出ます。
個人差が大きいのが「老化」の特徴
医師の間では「閉経の10年前まで産める」と言われています。閉経には大きな個人差があるので、産めなくなる年齢にも同じように個人差がかなりあります。閉経は40代前半から50代中頃までに起きますので、30代中頃から40代中頃までのどこかに限界がある人が多いでしょう。
個人差は、老化のことを考える時にとても大切なポイントです。避妊のない大正末期の統計によると、50代で(もちろん自己卵の自然妊娠で)出産する人が年間3000人以上いました。
過信に気をつけて 高齢出産による不妊
集団を調べてその傾向を知ることはできます。ただ、自分という個人が早くから産めなくなってしまう人なのか、それとも50歳近くても産める人なのかは自己診断することはできないし、実は医師にも正確にはわかりません。
アンチミューラリアンホルモン検査という血液検査では卵子の在庫数が推定でき、体外受精の成功率の目安になるので非常に注目されています。ただし、この検査の値が低くても妊娠する人もいます。
ただ「自分は遅くまで産める身体」と過信してしまうと、実はそうではなくて、あとで後悔するかもしれません。また、きょうだいが欲しい人がひとりしか産めないこともあります。
現代の妊娠は、みんなが20代で産み終えていた昭和の感覚で考えてはだめだということです。30代、40代で出産する時代には、ひとりひとりが身体のことをよく知り、必要ならば対策を打っていく必要があるのです。「卵子の老化」の知識は、そこで初めて「安心のための知識」になります。
『卵子老化の真実』 (文春新書) ¥893
◆さらに詳しいことを知りたい方は『卵子老化の真実』(文春新書)をお読み下さい。卵子老化、高齢出産、出生前診断など30代、40代の妊娠、出産で知っておきたいことを徹底取材しました。
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