逝く・・・

先週、私がケアマネを担当させていただいていた利用者の方が亡くなられた。

もう6年ほど前だろうか?私が担当させていただいたケースの中でも特別な困難事例だったためかとても印象に残っているのである。

当時は奥さんとIさん、次男の3人暮らしで、Iさんは悪性リウマチの痛みにより、家庭内で暴れる状態が続いていた。医療機関ではこれ以上の処置は無理。入院も困難。施設での受け入れも2ヶ月先。というような状況で在宅のサービスを進めるが当初はことごとく拒否。痛みによる苦痛もそうだが家族に対する暴言、暴力がしばらくの間落ち着くことが無かった。

ちょっと異常な事態と思い本人からいろいろと話を聞かせていただいた。話していくうちに過去に家庭内で起きたトラブルがトラウマとなっており、なかなか抜け出せないでいることに気付いた。身体表現性障害のようである。実際に私たちと話をしていてもそれほど苦痛を訴えないが、家族の前ではそれが爆発してしまう。本人もどうしてそうなってしまうのかわからないという。とにかく痛みを何とかしてほしい・・・。

挙句の果てには次男より『もうこれ以上この状態が続いては限界です。一家心中しようかと思います・・・』と夜になって電話が来るのである。慌てて駆けつけたことも何度か・・・。

そこで少しカウンセリングをしてみた。本人も少しはトラウマを自覚したようだが、状態は一時悪化。ちょっと家庭内に深入りしすぎた感じでもありました。とにかく家庭内に依存している状況を何とかしようと思い、強引にデイサービスを利用していただくことにした。

あんなに拒否していたIさんは以外にも順調に通えるようになった。しかも家庭内ではあんなに凶暴なIさんはデイサービスでは別人のようでした。その後ショートステイを利用したりしながらなんと改善のような落ち着いた環境を取り戻していきました。

その後2年位してから奥さんの状態の悪化。認知症症状も出現し、一時はIさんと立場が逆転し、あのおとなしい奥さんがIさんに対して爆発!別人のようになってしまったのである・・・。

その後は奥さんの糖尿の悪化等により寝たきりとなり、施設入所することになり事態の終息を迎えました。

次男との二人暮しとなり気楽になったのかその後は大きな問題もなく生活されておりました。毎月伺う度に『痛い、痛い・・・』とはいうものの何とか生活が送れているようであった。

しかし急な訃報に正直びっくりした。

今思うと最後に伺ったときに『俺はもうダメな気がする・・・。もう長くはない・・・。』とお決まりの年寄りの口癖くらいにしか聞いてこなかったが、実はご自分では悟ってらっしゃったのかな・・・?

「Iさん、どうか痛みから開放され安らかにお眠りください・・・。」

介護の仕事というのは人生の最後をお世話させていただくことが多い仕事である。その人にとっていい人生だったかどうかを決めてしまうこともあるかもしれない。中途半端にはできない仕事だなと改めて感じました。

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月末は多忙に・・・

 またブログをさぼってしまった。月末から月初めになると何かと忙しくなる。月末に患者さんが多いわけではなく、ケアマネの仕事や保険の請求などで忙しくなる。
 私は兼任で松川町のケアテックという会社でケアマネをやらせていただいている。毎月月末になると次の月の計画を立て利用票を配りに利用者さんのお宅を訪問する。今月はソフトの調子もいまいちでいつもより時間がかかってしまった。現在20名くらい担当させていただいているが、4月からの改正に伴い、利用者さんも戸惑いがあるようである。説明をするのもなかなか大変。早く新しい制度が軌道に乗ってくれるのを祈るばかりである。
 あと10日までに保険の請求をしなければいけない。ケアマネの給付管理と鍼灸の保険の請求が待っている。以前に比べるとレセプトのソフトも進歩してずいぶん楽にはなったが、どうも好きになれない。だからといってやらないわけにはいかない・・・。ゴールデンウィークに休めるように今月は早めに片付けたいですね。

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4月からの新予防給付って・・・

先日、デイサービスセンターさくら、ケアテック訪問介護ステーションにてケアカンファレンスが行われた。利用者について話をするのはもちろんだが話題の中心になったのはやはり4月からの改正のことである。新予防給付が始まり単価なども変わってくる。しかし問題は事業所の準備が出来てないことである。正直4月に更新する方などどう対応していいのか3月の中旬になってもわからない状況である。しばらくは準備期間を設けるようになっているようなのだがその間どうしたらいいのか市町村も困っている様子である。

問題がどこにあるのか?どうも問題のひとつに社会保障の財源が不足していることが大きな要因のようである。どうも突き詰めていくと政治の問題になってくるようであるが今更どうこういったところでなかなか制度というのは変わるものではない。問題は利用者や家族にとってよりよいものになっているかということである。

いろいろな考え方があるかと思うが介護保険ができて救われた方も多いことは事実であると思う。本当に困った状況にならないように予防に力を入れていくことは非常に大事なことだと思う。やろうとしていることや考え方はわかるのだが現状とのいろんなギャップに現場では戸惑ってしまうこともある。とりあえず早く準備が整うことを祈る。

しかし本当の介護予防とは家族も含めて考えることも大事な気がする。家族介護をすることにより自分が年をとったときの準備がすでに始まっているのではないかと思う。若いうちに介護に携わることが介護に対する考え方を大きく変えると思う。老化イコール悪と考えるのも少し悲しいような気がする。よりよい年の取り方を介護を通じて考えていくことから介護予防は始まっているような気がする。誰もが年を取り介護が必要になる可能性を抱えている。もっと家族が介護に携われるような制度も考えていく必要があるかもしれない。またそのような教育も必要なのかも・・・。

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介護予防の時代

今年の4月より介護保険の改定が始まる。何が変わるかって?

一つは今まで要支援、要介護1位の方は新予防給付という扱いになり、一般的な介護の扱いと分けられるようになります。状態の軽い方は予防的なサービスが中心となり受けれるサービスも制限が与えられます。たとえば電動ベッドや車椅子が借りれなくなったり、訪問介護の内容にも制限が与えられます。過剰なサービスにより老化が進まないように、出来るだけ自立を助け予防していきましょうという考えのようです。

あと金額も変わるようです。全体的には単価が下がっているので利用者の負担金も少なくなるでしょう。正直なところ国、市町村に財源がないから仕方なく下げざるおえないといったところなのでしょう。ということは介護従事者は仕事が大変になっていくが報酬は下がっていくというなんとも皮肉な現象が起きようとしているのです。

しかし新しい制度の準備はまだほとんど出来てないというのが現状のようです。市町村により差があるようですが2年くらいかけて変更していくような市町村もあるようです。

とにかく予防を重視していく時代が来ていることは間違いありません。身体機能、精神機能、内科的な機能の維持が老化の予防につながるのです。予防が出来れば余分な財源も使わなくてすむはずです。

鍼灸師も介護予防には力になれるのではないかと思っております。地域支援事業などにも積極的に参加し鍼灸の効果を実感していただきたいと思っております。効果があるはずなのに制度に組み込まれないはがゆさがありますがしすこしでもお役に立てたらと思います。

明治鍼灸大学の老年ユニットではこんな研究報告もあります。http://www.meiji-u.ac.jp/faculty/dep_ger_ac/study01.html ぜひご覧ください。

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高齢者虐待

本日、私がケアマネで所属しています『ケアテック』にて毎月行われている介護研究会がありました。

『疥癬について』『高齢者のリスクマネジメント』『高齢者虐待』『障害者自立支援法』『新予防給付』など内容は盛りだくさんであった。各スタッフが行ったセミナーの報告が主である。しかし介護保険というのは制度自体の変更が毎年めまぐるしく行われる。私なんかついていくのにやっとだ・・・。

今回『高齢者虐待』についての報告があったが前々から感じていたことだが非常に難しい問題で、重要な問題のように思う。

ある程度定義はあるようだがどこからが虐待でどこからが虐待でないのか判断に困る。実際にグレーゾーンが多いようである。来年あたりにある程度の定義や方針が打ち出されるようだが・・・。

虐待のケースには身体的なもの、精神的なもの、性的なもの、経済的なもの、放棄・・・などケースはいろいろ考えられるようである。

虐待が起きる背景にもいろいろな問題があるように思う。相手に対して憎しみを持って行うケース、一生懸命やっているにもかかわらず相手の態度が気に入らなかったり、言う事を聞いてもらえないため戒めのように行ってしまうケース、本人はそんなつもりはないのだが結果的に相手を傷つけてしまっているケース・・・など状況をあげれば数え切れないほどある。障害者や幼児の虐待にも共通するところは多いと思うが虐待をしてしまっている本人にもその辛さはあるかと思う。自分で何とかしようと思うがあまり行為にいたってしまうことも。心の問題も絡んでくる。

閉鎖的な環境は虐待を起こしやすい要素でもあるだろう。いろんなかかわりがないと周りが見えなくなり思い込んでしまう。また本人の本質的なニーズにも気づけないこともある。介護保険などうまく利用し、ケアマネなどがうまく関4063521036わっていくことにより最悪のケースを逃れられることもあるかと思う。

もしかしたら弱者、強者といった権力が発生した状況が生まれた時点で虐待は始まっているのかもしれない。お互いの気持ちを共感できるような関係が築ければほとんどの問題は解決できるのだろう。私もそんな心の広さ、豊かさを持ちたいと改めて思いました。またケアマネという立場の重要性を改めて感じました。

ある先生からこんな本を紹介していただきました。『ヘルプマン』という漫画です。老人介護を題材にしたちょっと変わった漫画です。漫画とはいえとても影響力のある内容でした。第4巻まで出ております。 良かったら一度読んでみてください。

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